blanketさんのレビュー一覧
幼なじみ、ヒミツ、三角関係。 読者を引っぱれるニーズをたくさん含みながら、作中の主人公の選択を読者自身も重ねて追える展開に、安定感がとてもあって。 ケータイ小説ならではの(とてもいい意味での)フットワークの軽い筆致で、安心してサクサクと読み進められました。 ――授業中、ノートの隅っこに小さく書いて消しゴムで文字が書いてあったのを最初からなかったように消す。 内容には差支えのない、何気ないこういった日常の行動を、けれど丁寧に挿入しているあたりに、特に作品の「光」を感じて。 キュンで切なく光る「恋の大三角」、おすすめです。
冷たく凍える心に、出会ったおばあさんのあたたかな優しさがじんわりと。 静かな雰囲気の作品世界を崩さない筆致で描かれていたので、1ページ目から最後のページまで、堪能できました。 小さな話とのタイトル通り、短いお話ながらも、作中にあふれる愛はとても大きく、印象的でした。 ある猫の、大きな愛を感じるお話を、あなたもどうぞ。
いろいろな思いを抱えながら、近づいて、離れて、また近づいて――。 一進一退の恋、そして次第に少しずつではあるものの、いい意味で変わり、成長していく――。 それらが作品のなかで「魅力」として光っていて、読みやすい各シーンが頭の中でイメージしやすかったです。 ――斗真の事がバカみたいに好きなんだ。 気持ちの強さと諦めない心。 恋に年齢が関係ないこと。 あなたもぜひ、感じてみてくださいね。
ふとした場面を、降る雪のように優しく描写してらっしゃるので、すごく読みやすかったです。 そして、終盤にあった ――それを理解できたらいいなって思う このセリフが心にふわりと乗っかり、溶けたときに、レビューを書きたいなと素直に思いました。 このセリフの意味、ぜひ皆さんも作中で触れてみてください。素敵な作品でした。ほんとに。
作品のなかの言葉、ひとつひとつが、「あたたかさ」や「やわらかさ」で丁寧に包まれたキャンディのようで。 包みをくるりとほどいて言葉を心で転がすと、優しい発想が紡ぎだす愛の味がしました。 ――子どもは親を選んで生まれてくる 皆さんもぜひ、ひとつずつ、包みをほどいてみませんか?くるり。