来海シスコさんのレビュー一覧
上を向けないときってあると思います。
励ましの言葉は嬉しくても、素直に受け取れないときがあります。
それでも歩いていく。
泣きながら、歩けばいい。
涙を我慢しすぎる人へ、読んでみて下さい。
今のままじゃだめだ、と思っていてもなかなか実行に移せないもの。
主人公の雛子もそれができなくて悩み苦しみ、生き方を模索していた。
彼女を支えたのはいつだって幼なじみの琥太郎。
でも彼も雛子も不器用すぎてなかなか前進しない関係に、終始ヤキモキしながら読み進めましたが、徐々に近づく二人の姿にはその分胸キュンでした。
ようやく心が近づいて、でも決定的な一言が言えなくて…そんな二人を助けたのが、タイトルにもなっているあるアクセサリー。
痛みとともに耳に輝くそれは、二人の運命を変えてくれる。
随分前に塞がってしまったピアスホールを、私もまた開けてみたくなりました。
大人の幼なじみ恋愛を、あなたも是非。
自分に自信がなくて周りに流されてばかりの主人公仁菜と、仁菜の幼ななじみでヤンキーの颯が異世界に迷い込むところから物語は始まります。
始めはとうてい受け入れられない異世界の環境、社会、それに自分達に課せられた使命…
けれど個性豊かで優しさ溢れる異世界の仲間と冒険するうちに成長していく二人。
色んなものと葛藤しながら次第に強くなる彼らの絆には、何度も涙ぐんでしまいました。
挫けそうになった時に勇気づけられる、前向きなメッセージが作中にたくさんこめられているのも魅力。
中でも颯は本当にいいこと言うんです!
一見おバカな彼の魅力に最後はどっぷりはまってしまうこと間違いなし。
さぁ、あなたも境界の川に飛び込んで、真彩ワールドをその目でお確かめください!
主人公がどんな不思議でも受け入れられる無垢な子供であったなら、ピノキオは生きたまま、色んな場所に連れていってくれたのかもしれないなぁ、と思いました。
だけど自分を大切にしてくれる大人の千沙には、捨てられない現在(いま)と現実(リアル)があって。
そして彼女はそのせいで寂しそうで。
命を与えられた時間はほんの少し。
ピノキオとダンス。
思わず口に出したくなるこのタイトル通り、くるりくるりと回る不思議なこの世界を、楽しんでください。
明紫さんってやっぱりすごいな。
改めてそう思いました。
この物語の主人公たちの年齢はきっと女性なら一度は通る、“迷い”の時期。
順調に結婚して落ち着く者。
相手はいても結婚の話が出ずやきもきする者。
結婚を夢見てはいるが恋愛には臆病な者。
そもそも、結婚に何のメリットも感じてない者…
それぞれ性格の違う彼女たちの心情を、ここまでリアル感たっぷりに描ける作者様の筆力がすごいです。
そしてまた、魅力的な男性陣も、この作品の見所!
是非とも結婚適齢期に出会いたい、素敵な男性ばかりです。
とにかく共感度の高い作品でした。文庫大賞のテーマにもぴったりですので、是非ご一読を♪
過去の悲しい出来事から心を閉ざした准教授阿久津を、ひたむきに愛することで救おうとする主人公、奈緒。
好きになりすぎて、空回りして、時にすれ違ってしまう二人がもどかしく、何度も胸が締め付けられました。
けれど、それは無意味に読者を焦らそうというのではなく、二人にとってきっと必要な回り道だったのだろうと思わせてくれる丁寧な物語の運びはさすがです。
人の心を壊すのも、人。
けれど壊れた心を治療してくれるのもまた、人。そして深い愛……
そんなことを教えられたような気がします。
読後もしっとりとした余韻が残る、素敵な作品でした。
是非ご一読を。
ドラマみたいな恋は、しようと思ってできるわけじゃない。
だけどふと、自分の恋愛を振り返ったら、あれ?結構ドラマチックだったんじゃない?なーんて思うこと、人には恥ずかしくて言えなくても結構ありますよね。
このお話はまさにそんな感じでした。
出会って、近づいて、すれ違って、涙して、でも結ばれたときに、今までのことも無駄じゃなかったんだと気づける、そんな幸せをラスト付近で感じさせてくれました。
妄想しがちなヒロイン×俺様ヒーローの極上ラブを、是非ご堪能ください♪
女子を萌えさせるツボを、これでもか!と押さえた短編集です。
読み終わった時には、七人の男の子たち全員と恋したい!なんて欲張りな気持ちに襲われることうけ合い。
個人的には、素直になれない大人女子を年下とは思えない包容力で包み込んでくれる「恭平」くんが推しメンでした♪
あなたのお気に入りは誰ですか?
是非是非探して、彼と素敵なキスをしちゃいましょう!
この先生と恋に落ちたい、と思いました。 補習とは名ばかりの、生徒との逢い引き。 教師としては駄目なのかもしれないけど、恋の相手としてはとっても素敵。 だって、何も持たずに二人だけの宇宙を見せてくれるんだもの。 ロマンチックでありながら胸に爽やかな風が吹き込むような三ページでした。 是非、読んでみて下さい。
この先生と恋に落ちたい、と思いました。
補習とは名ばかりの、生徒との逢い引き。
教師としては駄目なのかもしれないけど、恋の相手としてはとっても素敵。
だって、何も持たずに二人だけの宇宙を見せてくれるんだもの。
ロマンチックでありながら胸に爽やかな風が吹き込むような三ページでした。
是非、読んでみて下さい。
大切な人に笑っていてほしい。そんな気持ちになれることって、なかなかない。
けれど主人公の二人は、自分よりも愛する人の幸せを願う……そんな強く優しい愛を私たちに教えてくれる。
彼らはお互いに出逢う前は誰も本当の味方がいなくて、自分のことが嫌いだった。
だからなのか、二人は自然と惹かれ合い、次第に本当の自分をさらけ出すように。
一見高飛車に見えて、少女のような純真さをあわせ持つヒロインコートニーと、軽そうに見えて実は誰にも心を開いていないオーランド。
壮絶な戦いの中で育まれる二人の愛に胸が熱くなり、時には涙しながらページを捲りました。
これを読んだら、また六花の翼でオーランドに会いたくなる。
番外編ながらとても読み応えのある物語でした。
オススメです!
アニメのキャラが大好きで、そのグッズためなら食事を抜いて予算を確保するほど、ヲタクな望南(もな)。
恋愛ゲームでしか男の子を好きになったことがなかった彼女がリア恋に苦悩する、笑えて可愛い等身大の恋物語。
選択肢のない本気の恋は、ゲームよりずっと切なくてささいなことで涙が出ちゃう。
そんな不器用でキュートな腐女子、望南の初恋は実るのか…?
彼女と一緒に笑ったり泣いたり萌えたり(笑)するのがとても楽しかったです。
この恋の結末は是非、あなたの目でご覧ください♪
理由あって実家を飛び出した主人公、楓。彼女は堂本という謎の男に拾われ、性別を偽りホストクラブで働くことに。
そこに渦巻く人間関係は複雑で、楓にとってつらい局面も何度となくあったはずなのに、自分を理解してくれる人に支えられ、いつでも強くある楓。
中でも、一番の支えとなってくれた堂本の魅力に、私は心を鷲掴みにされてしまいました。
彼もまた、夜に心の闇を隠して生きてきた。だからこそ楓に惹かれ、彼女の嘘を守ろうとした。
大切な人を守るための嘘。
未来への一歩を踏み出すための嘘。
その嘘は夜の闇が、華やかな街が赦してくれる。
嘘つきなキミ、その凛とした姿に、きっとあなたも勇気をもらうことでしょう。
とってもおすすめな作品ですので、是非ご一読を!
本気で人を好きになったら、たとえ相思相愛でも楽しいばかりじゃないですよね。
主人公の「シカ」にそれを教えてくれたのは、名実ともにケモノ以外の何者でもない山神の「虎」。彼がもう、本当に素敵!
動物みたいに求め合うことってみっともない?
いいえ、二人だけの空間ならばそれはとっても愛しい時間。
虎の猛攻にとろとろに溶かされちゃうシカちゃんが羨ましく、とっても幸せな気分になれる作品でした。
あなたも獣たちに会いたければ、山神の暖簾をくぐってみましょう。
あ、喰われる覚悟を忘れずに!
私はこの作品に、この世の「無情」と「無常」を見た気がしました。
うまく生きられないと放り出されてしまう理不尽な世。
古いライトバンではCDも聞けやしない。
それでも、ラジカセをくくりつけてまでロックンロールを鳴らそう。
世間が移り変わっても、社会から弾き出されても、強く生きていくために。
――勝手ながら、そんなメッセージを受け取りました。
弱さと強さの同居する、味わい深い作品です。
是非、ご一読を。
お嬢様である、という色眼鏡で自分を見られるのが嫌で、会社では地味子を演じている瀬奈と、どこか陰のある彼女の上司、岬さんとの切なくて甘い恋の物語。
ひょんなことから、自分の名を「絵瑠」と偽り、岬さんの家に居候させてもらうことになった瀬奈。
彼を知れば知る度に募る恋心と、けれど本名は名乗れないもどかしさに、何度も切ない気持ちにさせられました。
岬さんにも恋愛に一歩踏み出せない事情があり、すれ違う二人にやきもき。
けれど、その分とびきり甘く幸せな結末が待っています。
二人の密恋が、蜜恋へ変わる瞬間を、あなたもご覧になってみて下さい。
オススメです♪
誰の心にも棲んでいる、歪んだ自分。
普通ならそれを隠して生きていくものだけれど、そうできなくなってしまうほどの愛と憎しみに包まれた登場人物たち。
彼らが何度もぶつかり合い、傷を深め、このままではラストどうなってしまうのか……とハラハラしながらページを捲りました。
タイトルの“緋”という色に込められた意味を考えながら読んでみて下さい。
切なくて愛しい、胸に迫るラストをあなたも是非。
少々妄想癖のある主人公ハスミ は、ある日いきなりプロレス団体にスカウトされる。
始めはいやいやスクワットをするだけの毎日。
だけど練習を重ね、試合に出、個性豊かな仲間と過ごす時間が増えていくと、ハスミの中に闘争心が芽生えていく……
プロレスに関して全く無知な私でも、ところどころに挟まれるハスミの妄想が面白いのと、高橋くんとの恋の行方が気になるのとで、サクサク読み進められました♪
もちろん、試合のシーンも手に汗を握る臨場感。
格闘技が好きだという人の気持ちが、なんとなくわかった気がします。
プロレス好きじゃなくても大丈夫!是非、ご一読を。
子どもの頃って、自分のしたいようにできないことがよくある。
転校なんてしたくなくても、ピアノのレッスンを休みたくても、親の意向に結局最後は沿うしかない。
自分は守られてる立場だってわかっていても、そこに生じる反発…
そんな思春期のもどかしい気持ちには、きっと同年代なら共感し、大人なら懐かしい気持ちを呼び起こされるだろう。
切なくもあり、希望に溢れたこの世代のキラキラ感もふんだんに詰まったこの作品。
作者さん特有の、ストンと心に落ちてくるような文章に、きっとたくさんのことを気づかされます。
素敵な作品なので、是非ご一読を!
雨の中で見た、担任の真山センセイの見たことない表情――――
それが気になって、いつしか彼の姿を目で追い、彼の奏でる音に敏感になっていた梨乃。
いくら拒否されても、まっすぐ彼の心に飛び込んでいく梨乃に、センセイもいつしか心を開いて……
小説だからもちろん音は聞こえないのに、二人の間に流れたさまざまな音が聞こえるようでした。
とりわけ素敵だったのが、雨音。
長かった雨が止み、二人の心に虹がかかる瞬間を是非ご覧ください。
禁断だけれど、とても清々しい物語でした。
オススメですよ♪
だから、男と女はおもしろい。
この短編を読んで最初にそう思いました。
どんなに運命的に出逢った二人でも、末永く幸せに…とはいかないものです。
惹かれ合って、結ばれて、その幸せが永遠に持続すればそれが一番いいんでしょうけど、恋の炎を燃やし続けるのって難しい。
それに失敗してしまった主人公が一生懸命あがく姿が切なく、しかしラストは新たなスタートの予感を感じさせてくれる爽やかさもあり素敵な短編でした。
おすすめです。