憎悪と、懺悔と、恋慕。
和解。
 


 ---------3時間目が終わり、沙希と『そろそろ小腹が空いてきましたねぇ』などと言いながら、次の授業まで席でダラダラしていると、

 「莉子ー、木崎センパイが呼んでるよー」

 クラスメイトの梓ちゃんがワタシを呼びに来た。

 教室のドアの方を見ると木崎センパイが立っていて、ワタシを見ている。

 絶対に怒っている。 あんなヒドイ事を言われて怒らないはずがない。

 こーわーいー!!

 「沙ーー希ーーー。 ついて来てー」

 沙希を道連れにしようと、沙希の制服を引っ張るも、

 「1人でちゃんと謝ってこい。 バカタレが」

 サクっと断られた。

 沙希に昨日の話をしたら『反省してるみたいだから莉子の事を嫌いにはならないけど、人としてどうかと思う』と若干の軽蔑を受けた為、『謝らない』とか『逃げる』という選択肢はワタシにはない。

 沙希にまで嫌われたら、人生終わりだ。
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