Doll‥ ~愛を知るとき
†02 愛情


「オバサン、こんにちは。」

「エナちゃん、いらっしゃい。」

町の小さな商店で買い物をする。

海沿いの町だから、魚介類は豊富。

「タコなんかどう?イツキくん、タコ刺しとか食べないの?」

オバサンに勧められて、愛想笑いで首を横に振った。

あたしも樹も軟体動物が苦手だから。


大きなスーパーも町にはあるけど、車が無ければ行けない。

樹が仕事の平日は、この商店までしか足を運べない。

それに、樹は あたしが外に出ることを良く思わない。



< 10 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop