今日は朝から営業会議があるので、いつもより早めに出社した。

会議室の準備をしようとドアを開けると、すでに原田部長がいてホワイトボードを移動させたりしていて焦った。
原田部長は偉ぶることなく、率先してこういった準備もしてくれる。
逆にこっちが申し訳なくなるぐらいだ。

『私がやります』と言ったけど、『ここはいいからコーヒーを頼む』と言われたのでそのまま給湯室に向かうと、すでに人の影がある。
弥生さんがコーヒーカップを棚から出していた。


「おはようございます」

「おはよ。今日、会議に出るのは二十人ぐらいだから」

「分かりました。何往復かしないといけない感じですね」

「そうだね、気を付けて運ぼう」

コーヒーの準備をしていると、営業の人たちが続々と出社してきていた。
そんな中、佐藤さんがひょっこりと給湯室に顔を出す。

「おはよう」

「おはようございます」

「高瀬さん。あのさ、来月から湯木村建設の現場でセメントが600トンぐらい出るんだけど、まだ単価は決まってなくて決まり次第教えるから」

「はい、分かりました」

「あ、それと請求書とは別にその現場だけの出荷明細も作ってもらえると助かる」

「了解です。月末にまとめたものを提出します」

「よろしくな」

佐藤さんはそう言って資料片手に会議室へと向かった。