幸せにする刺客、幸せになる資格
*幸せになる資格

★~side NORI~

1月2日。
僕は大和と亜香里と一緒にスノーボードをするための1泊旅行へ来た。

元々大和と2人で行く予定で計画を立てていたんだけど・・・亜香里と心が繋がると、会えなくなることが妙に寂しくなり、取っている部屋も4人用の部屋だったから誘ったら一緒に来てくれることになったんだ。

僕の家で肌を合わせてから1週間。
農協の年内最終営業日に会ってから、中2日。

本当は毎日会いたい。
以前はそこまで思わなかったのに、彼女と心が通じてから、強く思うようになった。

大和はまだそんなに滑れるわけでない。
だから僕達も合わせて低く緩やかなゲレンデで滑る。

僕と亜香里で1本ずつ上から滑った。
亜香里はさすが地元が安曇野だけのことはある。
正直、僕よりもスノーボードは上手で速かった。

その日の夜、スキー場に隣接するホテル。

部屋が2つあり、ベッドが2つずつで計4つ。
ファミリー用なのだろう。

大浴場で風呂に入り、夕飯のバイキングを済ませると、大和は泥のように寝てしまった。

旅先で、開放的な気分。
大和がいることが理由にはならない。

僕は大和のいない方の部屋のベッドで亜香里を組敷くことに、全く躊躇いがなかった。
< 40 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop