【完】キミと生きた証
「今日このまんま寝れたらいいのにな。」



「それは無理だ。俺が。」


「そうだよね・・狭いもん、寝れないよね。」



ベッドがもう少し大きければあなぁって呟くちとせ・・・やっぱ何もわかってねえ!



ちとせは長い睫を伏せて、俺の胸に手を当てた。



「どきどきしてる。あたしもだけど・・。」



ちとせがこっちを向きなおすと、カタンと点滴が揺れた。



俺の手を取って、ちとせの首の下らへんに持っていく。



「・・あ!?」


俺は思わず手をひっこめようとしたけど、ちとせが「しーっ」って。



鎖骨の下に手を置かれたまま、ちとせは小さな声でつぶやいた。




「もし。もしもね?この音が止まったら・・瞬はお医者さんになるの、やめちゃう?」





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