Love Flower~舞~
突然の出会い
あれから2週間がたち、ようやくクラスの人達とポツポツと話すようになってきた。
それでも、仲の良い子が出来ることは無かった。
だけどこの日私にとって忘れられない出来事がおこることになった。
「ねえ、…君…」
話しかけて来たのは、シャツの上に紺色のカーディガンを着て、ベージュのカーゴパンツを履いた、今風の大学生みたいな人だった。
その人が、遠慮がちに声をかけてきたので、てっきり私はナンパか何かかと思って無視をしていた。
「あの…ちょ、ちょっと…」
「…………」
それでも、その人は引くことなく私のあとをついてきた。
「ねえ、君!」
「……………」
「ねえってば!!」
反応しない私に痺れを切らしたのか、その人は私の腕を掴んできた。