詩音がポーッと茜色の空を見つめていると、相変わらずの嫌な声が聞こえてきた。

「何考え事してるんだ?今日の夕飯は、きつねうどんにする~?たぬきうどんにする~?なーんて、考えてるんじゃないだろうな」

前を車椅子で歩く叶亜が振り返った。 

ちょっと考え事してただけなのに、すぐそういうこと言う……。

「違いますよ。……この橋の言い伝えについて考えてたんです」

「言い伝え?」

「知りません?ここは彦星と織姫が初めて出逢った場所と言われていて、ここで告白した男女は永遠に幸せになれるって話。」

詩音の言葉を聞いた瞬間、叶亜がフンッとそれを鼻で笑った。


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