さぁ、オレと恋をしてみようか
*キミを失いたくないんだー千織sideー
なにがなんだか、わからなかった。


いつも通り、芽衣子を家まで送り届け、お母さんとも挨拶をして帰宅してきた。


オレと別れる時、芽衣子は確かに笑っていた。


だから芽衣子のLINEを見た時、一瞬脳に酸素がいかなくて、空気も全部なにもかもが止まったように感じた。


「……行かなきゃ」


気付けば、足が勝手に動いていた。


車のほうが確実に早く着くのに、なぜかオレは走るほうを選択した。


「きっつ……」


全速力で走ること、15分。芽衣子の家に着いた頃には、息も上がって足もガクガクと震えていた。


「運動…不足、だなっ……」


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