紫の月が浮かぶ夜
新選組のお世話になった
朝食を食べ終えて少ししてから崇閹和尚の
元をたった。

だいぶ時間がたっていた。

それからひたすら、山道を歩き続けて

昼を過ぎたくらいに京についた。

都とあってとても賑やかだ。

俺は、着物をしまい男物の袴に着替えた。

以前から持っていた刀を腰に差し正体がばれないように確認してから都に降りた。




「………………」

こんなに大勢賑わうところを見たのは初めてだ。

なんせ生まれてこのかた一度も城を、出たことがないのだ。

当たり前といえば当たりまえだ。

さて、これからどうしようか。

いくら城で剣術を習っていたからといって
突然実践で使えば死ぬだろう。

俺は別に死にたいわけではない。自由になる為にここにいるのだ。

とりあえずその辺を歩いて今後の事を決めるとするか。

今頃城では俺がいなくなった事を知り捜し始めているだろう。








俺は、ただひたすら夜になるのを待った。
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