この思い秘密です

もしかして・・・バレた?

「え?」

何を言い出すかと思ったら好きな男って・・・まさか本人に聞かれるとは思っておらず

キョトンとしてしまった。

それと同時に全くバレていない事にホッとしていた。

だが、向こうは大真面目だ。

「だから~お前がここまで思いを寄せている男って誰だよ。
 同じ業界の奴?それとも俺の知らない人?・・・同級生とか・・学校の先輩後輩?」

それとも俺?というのはないんだ・・・自分は完全に対象外だと言われているようで

ちょっと胸が痛い。

たしかに告白するつもりなんかないから何を言われても構わないんだけど・・・

「そんなの誰だっていいじゃない」

「よくない!」

「なんで?」

わけがわからない。誰が正直に話すもんですか。

だって本当のことなんか言ったらこうやって活動することなんか絶対できなくなるって

わかっているからだ。

だがその時、タイミングよく私のスマホが鳴った。

相手は坂下さんだった。
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