君の残り香、俺の残り火

高校デビュー

━深夜、コンビニ裏
「おいッ、ちょッやめ…」
〝ガンッッッツッ!〟
(ぁ…寸止めのつもりが…ま、いっか?)

「サスケ!こっち加勢しろよ!俺の腕二本しかねーのに相手二人いんだよ!」
こいつは大嶋由之(オオシマヨシユキ)通称ヨシ
高1の春、駅で独り煙草を吸っている時に知り合った。

ちなみに俺は斎藤大佑(サイトウダイスケ)で、最初と最後をとってサスケと呼ばれている。
我ながらダサい気もするが、俺がダイとか呼ばれないのには理由があるわけで…。

「ブルァッ!チョーシくれてンじゃねェぞ餓鬼がァツッ!」
突然、一振りで二人吹き飛ばす大男の声。
(おい…二人って…130キロくらいあんだろ笑)
こっちがダイちゃんで樋口雄大(ヒグチユウダイ)

三人とも同じ一年生で、ヨシとダイちゃんは内之山工業高校に通っている。
俺は井出高校で、一応は進学校だ。

さて、と。
今更ながら状況説明するとお察しの通り喧嘩してます。
薬物御法度の内工付近でハーブを売ろうとした近所の不良グループにヨシが遭遇。
面白そうだと俺とダイちゃんに連絡。
ダイちゃんお風呂に入ってて遅れて参上。
とまあ、こんな感じ。
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