マエストロとマネージャーと恋と嫉妬と
5 私はピアノ
よく将来の夢はお嫁さんになること、なんていう子供のセリフが有るけど、私の場合4歳にして生涯の伴侶を見つけてしまった。

プロコフィエフ作曲ピアノ協奏曲第3番


理由は私が初めて生で聴いたピアノ協奏曲だから。


たまたまだった。
その時聴いたのが、ショパンやブラームスやベートーヴェンのピアノ協奏曲ならその曲が、生涯の伴侶だと決めただろう。


でもそれはもはや、偶然ではなく運命だったのだ。
幼い私の心は雁字絡めにされてしまった。


演奏していたのは外国の女性だったのは覚えているけれど、何処の国出身かは忘れた。
父に訊けば、ひょっとしたら覚えているかもしれない。


あんなに激しい曲なのに、涼しい顔をしてピアノを弾いているのが、子供心にも凄いと思った
恐怖心すら覚えるほどに。
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