幼なじみの罪ほろぼしと恋心

コンビニは割りと直ぐに見つかった。


私は梅おにぎりとサラダとコロッケとアイスティーを買い、大樹は焼肉弁当とお茶を買って公園へ向かう。


公園迄はコンビニから歩いて5分ちょっと。

その距離を進む時、大樹は全く迷わなかった。


「大樹ってこの公園良く来るの?」

「俺? 公園は今日が初めてだけど、なんで?」


大樹は不思議そうに言う。

「だって全然迷わないから」

「さっき地図見たし、こんな距離じゃ迷い様がないだろ?」


大樹は迷うやつなんている訳ないじゃん、とでも言いたそうに笑って言う。

でも私は多分迷うと思う。


昔から地図を見て目的地に行くのが極端に苦手でそれは今でも全く変わってない。

だから地図だけで簡単に行く人を見ると凄いなって思う。


大樹が地図が得意ってイメージは無かったけど。


何しろ小学生の時の遠足でクラスでたったひとり迷子になった男だ。


でも大人になって成長したんだな。

今は迷子になるどころか私を行きたいところへ連れていってくれる。

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