恋がしたい。ただ恋がしたい。
また質問です。

これは同居ですか?同棲ですか??


また質問です。


『これは同居ですか?同棲ですか…?』



***

「崎ちゃん先生、何か言いました?」


はっ、と気がついて顔を上げる。


目の前には同僚の志田 美和(しだ みわ)がいた。


どうやら、心の中で呟いていたはずの言葉が思わず口から漏れてしまっていたようだった。


「ため息ついたかと思えば、『同居…』とか、『引っ越し…』とか、ぶつぶつ呟いてるし…。ひょっとして、彼氏と何かあったんですか?」


志田ちゃんは私よりも2つ歳下の26歳。小柄でふんわりとした優しい雰囲気で、癒し系の可愛らしい顔立ちをしている。


彼女は今年に入ってすぐに学生の頃から付き合っていた同い年の彼と結婚した。


そんな幸せオーラ全開の彼女のそばにいるだけで、寂しい自分の心が癒されていくような気がする。


「あー、癒されるぅ…。」


私の顔を覗きこむように見ていたその顔を引き寄せて、頬をふにふにと摘まむ。


「もー、崎ひゃんせんせー、やめてー。」


そんな困ったような顔だってめちゃくちゃ可愛いから、もっと摘まんでふにゃふにゃにしたくなっちゃうのに。


旦那さんも、このリスみたいにふわふわであったかいほっぺに癒されまくってるんだろうなー。


あー、チューしたい。
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