未来絵図 ー二人で歩むこれからー 
奈々子の実力

 ざっくりとしおりから説明された新司が、 

「すっごい嫌な体験ですね!俺も、ストーカーされたことあるんで分かるんですよ!警察が一番むかつく!」

とバケツを乱暴に扱いながらいう声に、奈々子は、はっと我に返る。

「その役に立たない彼氏とはいつ別れたんっすか?」

「ん。その2日後。仕事で疲れてるってエッチ断ったら、俺と仕事どっちが大切なのかって言われて。」

「うわっ。最悪!そんな後に出来るわけないじゃん!」

 しおりが横から憤慨して言う。

「へぇ。以外ですね。奈々子さんは、下ネタNGなのかと思ってたんですよ。」

 隼が、ラッピングのりぼんを何本も手にしながら話に参加してくる。

「二十歳過ぎてNGはないでしょ。聞かれないから言わないだけ。もう、この話は終わり!朝礼しましょ。」

 今日は責任者の山川がいないため、奈々子が朝礼を始める。

「おはようございます。後、2日で、GWに入ります。そのあとは母の日が控えてるから、休む暇がないけどごめんなさい。」

「母の日は稼ぎ時ですもんね。わくわくするので私、好きです。」

「しおりちゃん、好きだもんね。今年は、まっきーも入ってきたことだし、担当制にしようかなぁと思うんだけど。まっきーは、花束とアレンジとどっちがいい?」

「選らんでいいんっすか?」

「私はどっちでもいいよ。」

 しおりが、新司に選ぶよう促す。

「じゃ花束で。」

 "了解~"としおりが返事する。

「俺からいいですか?今年はGWのマカロンイベントの最終日と母の日と重なってるから、関連性持たせて、七色りぼんラッピングで行きたいなと雑貨は思ってるんで、良かったら花の方もどうかなぁ?」

 と提案される。
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