臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
後もう少しです。
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仕事をしている時の社長は素敵だと思う。

無表情だから超然として見えるし、たまに肘をつきながら、ゆったりと足を組み、書類を眺めている姿はなんとなく色気がある。


「……小娘」

「はい?」

微笑みながら小首を傾げると、厳しい視線が飛んできた。

「お前は朝からおとなしいかと思えば今度は何だ? そのコーヒーを置いてくれるのか、くれないのか、ハッキリしろ」

……眺めていたのはバレていたらしい。

「置いていきます。そろそろ休憩になさいますでしょう?」

社長は午前と午後に一度休憩をする。

気がついたのは最近だけど、ちょくちょく執務室から出てくるようになってからわかった事だ。

今はお昼前の休憩だから、クッキーも置いていこう。

「ありがとう」

コトリとデスクにカップとクッキーを置くとかかる声。

静かに一礼すると、退出しようとして……。

「小娘。昼は空いているか?」

ここ数日、社長はキチンとお昼ご飯に“誘って”くれるようになったなぁ。

感慨深く思いながら振り返った。

「申し訳ありません。用事がありまして」

「何の用事だ。言ってみろ」

「プライベートの用事ですので、社長には関係ございません」

笑顔を貼り付けたまま告げたら、途端に不機嫌そうな顔をされる。
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