どこにいても息苦しくて
世界は暗い灰色で
そんなとき、君の絵に出会った
「俺はお前が嫌いだ」
「お前を見てると苛々する」
冷たくて残酷な君だけど
「俺は天才だからな」
その手が描く色鮮やかな世界は
あまりにも綺麗で
あまりにも優しくて
「今からお前に世界の全てを見せてやる」
君が私の世界を変えてくれた
「もうお前とは会わない」
それなのに、どうして
私から離れていくの?
- あらすじ
〈丹羽 茜〉
マスク依存症の少女
心に負った深い傷が癒えないまま
優等生を演じて生きている
〈深川 青磁〉
画家を目指す少年
自由奔放で好き勝手な性格
誰にも言えない秘密を抱えている
好評発売中
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高2の茜は、誰からも信頼される優等生。しかし、隣の席の青磁にだけは「嫌いだ」と言われてしまう。茜とは正反対に、自分の気持ちをはっきり言う青磁のことが苦手だったが、茜を救ってくれたのは、そんな彼だった。「言いたいことあるなら言っていいんだ。俺が聞いててやる」実は茜には、優等生を演じる理由があった。そして彼もまた、ある秘密を抱えていて…。青磁の秘密と、タイトルの意味を知るとき、温かな涙があふれる―。文庫オリジナルストーリーも収録!