ツンデレ社長の甘い求愛
癒し系男子がやって来た！
カーテンの隙間から朝陽が差し込んできた。


寝室中にはリラックス効果のあるラベンダーの香りが漂っている。

目は覚めているけれど、休日くらい無駄にゴロゴロとベッドの中にいたいもの。


腕だけ伸ばし、サイドテーブルに置いたスマホを手探りで探し当てる。

そして時刻を確認すると、朝の七時過ぎ。


いつもだったらそろそろ家を出る時間。

そんな時間にこうやってベッドの中でゆっくりできていると思うと、幸せな気分になれちゃう。


「カイくんのお散歩、もう少ししてからでいいよね」


いつも朝は八時半頃に佐藤さんに来てもらい、散歩に行ってもらっているけれど、休日は自分で連れていくようにしている。

八時前に起きれば間に合うし、もうちょっとこうしていよう。


手にしていたスマホを再度テーブルに戻し、ゴロゴロしているうちに次第に瞼が下がっていき、深い眠りに再び就いてしまった。



次に目を覚ましたのは、ドアの向こうから聞こえてきたカイくんの吠える声が聞こえてきたときだった。

「あれ、やだ。私ってばいつの間に……」
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