ハイスペックイケメンなんてお呼びじゃない!~バツイチナースは恋に無関心~
ファミリーデートまでのカウントダウン
side葉月


結局週末のホームパーティで予想外に弥生が内海さんに懐いたために断りきれず次の土曜日には弥生からのリクエストに答えて遊園地デートが決まった。

私の両親と一緒に小さい頃に行ったきりだった遊園地。
なかなか大人の休みが合わずで行けなかったが去年1年は両親の遺品整理などもあり忙しく2人ですら行けていなかったので確かにお出かけはしたいと思っていたのだ。

『でもこの状況は望んでないんだよ...』


つい思考から独り言を漏らすと


『聞いたわよぉ。葉月ちゃんに素敵な人が現れたって!なんでも弥生ちゃんも懐いたんだって?』

独り言を拾って聞いてきたのは遅番担当ベテラン看護師の香さん



『そうなんです、しかも弥生までプッシュしてくるし。お付き合いなんてする気ないのにいつの間にやら周りから固められて遊園地デートが決まってました。』


『いつもは問答無用でバッサリ切り捨てて取り付く島もないって感じで断るのに、それが出来なかったのよね?』

そう、やはり仕事柄なのか話運びが上手すぎて。
さらに内海さんは弥生まで味方につけてしまったから私も断りきれなかった。


『お付き合いでも再婚でもさ、子どもと相手の人の相性もかなり重要じゃない?
それをパーティーより長い時間居ることで見極めるって思えばいい機会じゃない?』

さすが職場で1番上なだけあり、冷静な言葉を聞くと確かにそれはありなのかな?と思う。

『確かにどういう付き合いにしろ相手の人と弥生の相性は重要なので見極めるつもりで行ってみることにします。』


『それが良いわ。とりあえず土曜日出掛けてみてからいろいろ考えなさい。今考えてもパーティーの数時間じゃ分かんないもんだから。
遊園地みたいに1日かかる所に一緒に行けば少なからず相性やら人となりは更に分かるはずよ』

『そうですね、とりあえず金曜日くらいまでは考えても仕方ないのでこの件は考えないことにしますね。』


そうして、香さんからもアドバイスを貰い私はとにかく今週末までは仕事に没頭することに決めた。
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