おはようからおやすみまで蕩けさせて
デキる主夫とデキない上司
ベーコンエッグの焼ける香りで目覚めた。
鼻をひくつかせながらベッドを下り、キッチンのあるダイニングへ向かう。
「おはよう、結実」
ドアを開けて中に入ると、コンロの前で振り返った天宮さんが柔かな笑みを見せている。
「……おはよう…」
目線を彼に送った後でテーブルの上を見れば、既にサラダが用意され、目覚まし用のコーヒーまでが置かれてある。
「もう直ぐできるよ」
フライパンを揺らしながら「先にパンを食べてれば?」と促され……
「うん…」
ボンヤリとしたままキッチンと同じ室内に置いてあるテーブルセットの椅子を引いた。
一緒に暮らすことが決まり、急遽揃えた家具の一つ。
ブラウンカラーで正方形のテーブルは、折り畳まれた板の端を伸ばせば長方形にもなるタイプで、それにモスグリーンのクロスを掛け、ネイビーとホワイトのチェックのランチョンマットを敷いている。
トーストはセンターで白い深皿に入れられていて、サラダはその横でガラスの器にこんもりと盛られてある。
流石に花だけは置いてないけど完璧な朝食スタイル。
ただ、そのセッティングをしたのは私ではなく主夫の彼。
「はい、お待たせ」
ホカホカと湯気を立てたベーコンエッグが皿に乗って置かれた。
少しも待ってないよ…と嫌味の一つも言いたくなるくらいの出来栄え。
「いただきます…」
鼻をひくつかせながらベッドを下り、キッチンのあるダイニングへ向かう。
「おはよう、結実」
ドアを開けて中に入ると、コンロの前で振り返った天宮さんが柔かな笑みを見せている。
「……おはよう…」
目線を彼に送った後でテーブルの上を見れば、既にサラダが用意され、目覚まし用のコーヒーまでが置かれてある。
「もう直ぐできるよ」
フライパンを揺らしながら「先にパンを食べてれば?」と促され……
「うん…」
ボンヤリとしたままキッチンと同じ室内に置いてあるテーブルセットの椅子を引いた。
一緒に暮らすことが決まり、急遽揃えた家具の一つ。
ブラウンカラーで正方形のテーブルは、折り畳まれた板の端を伸ばせば長方形にもなるタイプで、それにモスグリーンのクロスを掛け、ネイビーとホワイトのチェックのランチョンマットを敷いている。
トーストはセンターで白い深皿に入れられていて、サラダはその横でガラスの器にこんもりと盛られてある。
流石に花だけは置いてないけど完璧な朝食スタイル。
ただ、そのセッティングをしたのは私ではなく主夫の彼。
「はい、お待たせ」
ホカホカと湯気を立てたベーコンエッグが皿に乗って置かれた。
少しも待ってないよ…と嫌味の一つも言いたくなるくらいの出来栄え。
「いただきます…」