君に捧ぐは、王冠を賭けた愛。
「素敵だと思う。
住んでみたいもん、そんな国」

目を開いて驚いた表情を見せたけど、すぐに笑顔に変わる。

「ありがとう。
神楽弥にそう言ってもらえると嬉しいよ」

その笑顔に、私の心は揺さぶられる。

あぁ、そうか。
私はこの人の笑顔を見ると嬉しくなるんだ。

出会ってそんなに時間は経ってない。
知ってることも少ない。
なのに、そんなふうに思うのは変なのかもしれない。

でも…。

「ねぇ、もっと教えて」

知らないからこそ、もっと知りたくなるんだ。

あなたのことを。
あなたの暮らすこの国のことを。
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