東の空の金星
おまけ。シマリスというオンナ。(大和編)
目がでっかい。

驚いて目を見開らいて、俺をみつめるシマを初めて見た時、そう思った。

通り過ぎて、ソファーに眠りに行く時、フライパンを背中に隠しているのを見つけて
なんだかおかしくなる。

あの小さなシマリスは俺に挑んでくるつもりだったのだろうか?

そう、思うと、なんだか笑える。

俺は楽しい気分でソファーに横になった。

次に目が覚めて、ドアを開けると、

パンの焼ける香ばしいいい匂いと小さな鼻歌がきこえた。

あれはなんの曲だったろう。

パンをつまみ食 いするシマリスをみつける。

味の確認。っていっているけど、

確認には思えないほど大きな口を開けて美味しそうにパンを食べている。

思わず、「俺も」と手を出すと、小さな手でパンを半分わけてくれた。

美味い。

焼き上がっていたパンは、
明らかに高級で美しい出来上がりで、
食べると本当に美味いパンで驚いてしまう。

こんな身近で、こんなにクオリティの高いパンをつくる知り合いはいなかったし
シマは普通のオンナノコに見えたので、びっくりしたのを思い出す。
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