ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
《2》恋人ディスタンス
「申し訳ありません。伊集院元総理にももう一度、コーガさんの方からご馳走さまでしたとお伝えください」

「コーガさんね…久しぶりだな。そう呼ばれるのは…でも、今はコーガじゃない。出来れば、伊集院さんと呼んで下さい。野原さん」

「すいません…」

私達は元総理にランチを奢って貰った上、プリンス様に社内フロアまで送迎して貰った。

「私は此処で…」

野原先輩は先にエレベーターから下り、プリンス様に向かってぺこぺこと頭を下げた。

扉を閉め、管理システム部のフロアへと向かう。
プリンス様と二人っきり。
とっても緊張する。

「俺…どうしても君のコト、思い出せない…」

「えっ?」

プリンス様はポツリと私に向かって呟いた。





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