過保護なドクターととろ甘同居


先生の『忽那産婦人科病院』は、元々この場所で産科医だった先生のお母様が病院をやっていたという。

そのお母様が引退されて、先生がこの場所に新しく病院を建て直し、跡を継いだのが今のこの病院だという。


近代的なコンクリート打ちっ放しの建物は、三階建てで、駅近の建物の中でもかなり存在感を放っている。

一階には外来の診察室と分娩室。
二階には出産後の入院が可能な施設が整っている。

そして三階は先生のプライベート空間となっていて、その中の使われていないこの一室を私に貸してくれるという。


室内も壁はコンクリートが打ちっ放しの造りで、病院施設の一階二階とは雰囲気が違うクールな印象がある。

部屋を出た廊下もそれと同じで、窓も多く、天井を見上げれば吹き抜けになっていて空を望める場所もあった。

二階に下りるための階段は鉄骨階段になっていて、どこかのモデルルームみたいにオシャレだ。

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