チェンジ! ~僕に恋して君を愛する~
いろいろ捨てて、さようなら
こうして、外見は「りげんさん」である僕の、新しい生活が始まった。

悪癖を排除するべく、僕はまず、家にあったタバコと酒類を全部捨てることにした。
時子さん曰く、「あの人(りげんさん)は相当なヘビースモーカーだった」そうで、成程、ズボンのポケットにも、封が開いたタバコの箱が入ってたしなぁ。
歯もタバコのヤニで黄ばんで見える。ヤニ取り歯磨き粉を使わないと・・。

因みに、接客業――エステティシャンが本職で、コンビニは臨時的なバイトで行ってる――をしている時子さんは、一度もタバコを吸ったことがなく、酒類もほとんどといっていいくらい飲まないと、僕が捨て作業をしている最中に教えてくれた。

「じゃあ僕と同じ習慣だね」
「何でニヤけるのよ」
「え!いやその・・嬉しいからつい笑みが・・」

ごめんと謝った僕を、時子さんは呆れた顔で見たような気がした。

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