オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
付合ってあげる
プラネタリウムデートから数日が経った。忙しいのだろうか珍しく浩太郎さんからの連絡がない。

そんな時事件は起こった。

「おはようございます～」

いつもと同じ時間に出勤するとなぜかみんなの視線を感じる。

男性は好奇の目？というのだろうか……なんか値踏みされてる様な感じだった。

そして女子社員はというと何だろう睨まれてる？敵意すら感じる鋭い視線。

え?私何かやらかした？そう思っていたら里香子がいきなり私の腕を掴んだ。

「ちょっとこっち！」

慌てた様子でミーティングルームの札を使用中に切り替えると私を押し込みドアをロックした。

「どうしたの？なんかみんなが私を見るんだけど私ヘマでもした？」

里香子に尋ねると私に冊子のようなものを差し出した。

それはうちの社内報だった。表紙にはでかでかと副社長の写真が載っていて社内報というより、男性ファッション誌のようだった。

そういえばそろそろ社内報が出る時期だったなとあの時のインタビューを思い出す。

兎に角あの時のインタビューと言ったら質問は質問で返され、このまま掲載出来ない事ばかりいわれ編集作業はかなり手こずったという思い出しかなかった。

しかし私への視線の原因がここにあるのはなぜ？

無難な回答に変更したし、副社長のイメージが悪くならないように配慮したつもりだが･･････。

私は自分の書いた記事を読み進めた。だが最後の最後で私の目は見開いた。
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