エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
「遅くなってすみません」

そんな男の人の声がして私の視線は自然とそちらへと動いた。

そこには長身で栗色の柔らかそうな髪が印象的な綺麗な顔をした絵に描いたような美少年がいた。

「初めまして。紗凪さん。次男の悠斗と申します。これからどうぞ宜しくお願いします」

優しく彼が微笑む。意外だったのは纏う雰囲気がとてもふんわりとしてて優しそうだったこと。

聖さんの話を聞いて勝手に野心家で気が強くて俺様な感じの人なのかと思っていた。だからその予想外の姿に戸惑ってしまった。

「さ、紗凪です。宜しくお願いします」

その動揺は明らかに表に出てしまった。

「そんなに緊張しないで気楽にいきましょう？」

そんな私に悠斗さんから優しい言葉と笑顔が返ってきた。
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