絶対に守るから。

約束しようぜ

俺は辛くて苦しいのならやめれば良いなんて中途半端な考えで生きてきた。最初からやめたくなった時の事を考えて、失敗したらしたで良いやと思ってきた。でも、今は違う。生きる事を諦めたくはない。

「ハル、怖い?」

「分かってんだ。今までの奴とは違うんだろう?」

あぁ、怖い。ヘゥインの言う通り凄く怖いさ。死ぬのが怖いなんて生まれて初めてだった。死が怖いなんて今まで感じた事がなかったのに。今は生きていたい、ヘゥインと一緒に生きていたいと強く願っている。
怯えているんだ。何か、とても大きな者を相手にしているような気がして震えが止まらないんだ。城で正式に仕えているからこそ分かると言うべきだろうか。大袈裟に言ってしまえば国を相手にしているような感覚に襲われているんだ。
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