絶対に守るから。
本当に良いの。自己中心的な考えの我が儘だっていうのは俺だって分かっている。せっかく養父になってくれた国王に失礼だっていうのも分かっている。でも、本当に帰れるの。元の生活に戻っても良いの。

「・・・俺も一緒に行って良いか?」

「もちろん。皆おいで」

寝ていると思っていたハウラムが寂しそうに訊いてきた。別に一緒に住んで良いかどうかは俺が決める事じゃない。ヘゥインが住まわせたい人を勝手に住まわせる家だ。俺は住人が増えようと構わない。俺はただ、本当の家でヘゥインと笑い合っていたいだけだから。
皆って事はゴブリンのおじさんやリオディナ、ミオラスもなのかな。城は嫌いだけどリオディナとミオラスは友として好きだし、また一緒にいられるなら俺も嬉しい。でも、本人は何て言うのかな。城に残るって言わないかな。
< 135 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop