お見合いから始まる恋→結婚
6
引っ越しの前に尚登さんのマンションにお邪魔することになった。

「いらっしゃい。」

スマホのナビを頼りに住所通りにやって来た。

そして今尚登さんの家の玄関の前までやって来た。

「家まで迎えに行ったのに。」

ドアを開けて顔を出した尚登さんはまだそんな事を言っている。

私は自宅から尚登さんの家まで自分で行ってみたかったので、それを断っていた。

「こんなに近いとは思わなかった。」

私はホッとして笑った。

初めて会った駅を真ん中にちょうど反対方向に住んでいる事が分かった私達。

今日もバスを15分ほど乗っただけだ。

そしてその分、私の働いている大学に近くなる。

「とにかく入ってよ。」

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