お見合いから始まる恋→結婚
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-少し研究が落ちついた。仕事帰りに家に寄れないかな?-

数日後に尚登さんから届いたライン。

お兄さんとあんな事があった後だから、無性に会いたい。

でもこの事を話すつもりがなかった私は尚登さんからのお誘いをひたすら待っていたのだ。

-買い物をしてそちらに行きます。-

最近は私が尚登さんの家で料理をする事も増えてきた。

尚登さんの家にも私の物が増えてきている。

あれから尚登さんはすぐにでも引っ越してくるようにと私をけしかける。

それも良かったが、もう少し両親と一緒に居たい気持ちもあって私はわざとグズグズしている。

「いらっしゃい、鍵を持っているんだから自分で入ってくればいいのに。」

そんな風に言う尚登さんに持っている買い物袋を預ける。

「尚登さんに迎えてもらうのが良いの。」

私は玄関を上がる時に、尚登さんの耳元で囁く。

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