その花が永遠に咲き続けますように
7/12

文化祭当日は、雲一つない晴天で、眩しいくらいの青空が一面に広がっている。


メインステージは、生徒会や実行委員会が企画したイベント等が優先的にタイムテーブルに組まれ、余った時間に、他の生徒達が実行委員会に決められた順番で出演していく。

わざわざ自らメインステージに立とうとする生徒なんて殆どいないのかなと勝手に思っていたけれど、簡単な申請さえ通れば基本的に誰でも出演出来るから、希望者は案外多いとのことだった。

ステージで披露することは様々で、漫才、告白大会、一発芸等々……私と永君の様にバンドをやる組もいくつかあった。

その為、バンドをやる生徒達のタイムスケジュールは、同じ日の同じ時間帯にまとめられた。バンドをやる為にはステージ上で機材のセッティングをしなければいけないから、時間帯をまとめられるのは、その方が自然だろうと思った。

その時間帯というのが、文化祭最終日の午前中。
バンドをやる組がいくつかあり、私と永君はそのラスト。
時間は、予定通りに進んでいけばお昼寝前にくらいになるだろうとのことだった。


なのでその辺りの時間は、クラスでの当番は外してもらった。実行委員が荻原さんの為、何の文句もなしに希望を聞いてくれて有難かった。


ステージの時間に間に合わなければ大変だし、早目に準備して待機していよう、という話になり、まだまだ時間に余裕はあるものの私と永君は既にステージ裏の控え場所に来ていた。控え場所といっても、青いビニールシートが敷いてあるだけのスペースだけれど。
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