恋はデジャヴ〜鈍感少女の全力疾走日記〜
強くならなきゃ!
朝、
もうこうするしか方法がなかった。
今日は山下くんに会いたくない。
ただその一心で昨日の夜、私は大苦手な早起きを決行することにした。
山下くんとあの後輩と3人で登校するハメになったら、辛すぎるもん。
どうしても最悪なことを考えてしまう。
山下くんがいつも掛けてくる時間よりも30分早く電話をかけた。
「おはよ、山下くん」
「え?!」
案の定山下くんはびっくりしてる。
「今日ちょっと朝にやらないといけないことあるから、朝練先行ってるね!」
それだけを伝えて電話を切った。
いつもより完璧に髪の毛も整えて、
玄関でローファーも磨いて外に出る。
強くならなきゃ。
山下くんに甘える必要がないくらい!
山下くんに頼りにしてもらえるくらい!