夏のソラの雪
キミに逢いたい
屋上のドアノブの前で完全に停止してる右手を見つめていた。




休み時間に入って五分は経ってる。





とにかくドアノブを三回叩こうと右手を上げるものの、




なかなか振り降ろせない。





真雪が居るのか居ないのかもわからない。




なのに、




ドアノブに触れると思い出してしまう。




真雪の哀しそうな顔と、




声を掛けれなかった自分への苛立ちを。




目を閉じて、深く息を吐く。




こうしてても仕方ない。




真雪の顔を見たら、言いたいことは勝手に口から出てくるだろっ。




ドアノブを一気に三回叩き、ドアノブをひねった。




遊びの対象である女に対して、こんなに気を遣ってるのは初めてだ。




何だって俺、




使い捨ての女にこんなに気を遣ってんだ?




違う。





使い捨て以外の女なんか居なかった。




初めて抱く感情。




今までの女とは明らかに違う。




真雪が気になって仕方ない。




昨日、あんなものを見てしまったから同情してるのかもしれない。




真雪に会いたい自分に言い訳をして、俺はドアを開いた。
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