仮想現実の世界から理想の女が現れた時
営業に
7月13日(金)

「部長、今、お時間いいですか?」

瀬名が始業前に俺の席にやってきた。

「ああ。
ここでいいのか?
会議室とるか?」

迷いのない視線から、意思が固まった事が見て取れる。

「ここで大丈夫です。
先日のお話、お受けしようと思います。
よろしくお願いします。」

瀬名は綺麗な姿勢で頭を下げた。

「瀬名はそう言ってくれると思ってた。
正式な辞令は人事に確認するが、来週から
でも、席は移動してくれ。
開発課は、今日中に引き継ぎを済ませる。

市原課長!」

俺は市原課長を呼んだ。

「瀬名を来週から営業に移動させる。
今、瀬名がやってる仕事を今日中に他の者に
引き継いでもらいたい。」

突然の指示に市原課長は驚いた顔をした。

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