甘くてやさしくて泣きたくなる~ちゃんと恋したい
9.二人と一匹暮らし
9.二人と一匹暮らし


今度はどれくらいの間、間宮さんちに滞在するのかもわからないから、とりあえず当分暮らせるだけの衣類や必需品を用意しなければならない。

間宮さんがその場所にいるっていうだけでどうしてこんなにも一つ一つの持ち物が気になるんだろう。

下着一つとっても、もしかしてもしかするかもしれないだなんて、考えてしまって結局新調することにして買いに走ったり、スカートばかり履いていたらまるで誘惑してるみたいに思われやしないかと多めにズボンを用意したり。

きっと私が考えすぎなんだと思うけれど、男の人と一つ屋根の下で暮らすだなんて初めてだし、私の生真面目な性格上念には念を入れてしまう。

あまりに色んなことを考えすぎて緊張しすぎて、その日が来てほしいようで来てほしくなかったりもするけれど、やっぱり私は間宮さんが大好きで一緒にいたい気持ちは一ミリも変わらない。

そんなドタバタな一週間はあっという間に過ぎ、いよいよその日を迎えてしまった。
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