星の降る夜に

愛純side

今、何時なんだろう…

足音聞こえないってことは夜中かな…。

はぁ…。

家に帰りたくない…。会いたくないよ…

ハァハァハァ…

あれ?呼吸が…上手くできない。

フーハーハァハァハァ…ケホケホ…ケホケホ…

咳も出てきちゃった…

どうしよう。頭もクラクラしてきた…。誰か助けて…。

ガラッ

「愛純…愛純!起きてたのか。ナースコール押してくれれば良かったのに。呼吸集中して。スーハースーハー。ゆっくり。落ち着いて。大丈夫。俺いるからね。」

ポチ

「宮本愛純が過呼吸と発作。発作止めの点滴と薬、吸入、袋。」

「はい!」

スーハー…ゲホゲホ…ハァハァハァ…ケホケホ…

ガラッ

「先生、持ってきました。」

「うん。ありがとう。愛純?分かる?」

「こ…くん…ハァハァハァ」

「うん。意識あるね。もう少しだけ頑張って。意識保って。点滴さすよ。」



「吸入吸って。上手。少し落ち着いた?発作の方はだいぶ良くなったね。」

ハァハァハァ…ハァハァハァ

「袋。この中で呼吸して。ゆっくり焦んなくていいから。」

スーハー…スーハー…

「上手。どう?だいぶ落ち着いたね。薬飲んじゃおうか。自分のタイミングで飲んで。」

「飲んだ?」

コクッ

「ん。聴診させて。」




「まぁ不整脈気味だけど発作のあとだもんね。気持ち悪いかもしれないけどもう少し我慢ね。すぐ点滴効くと思うから。ちょっと体熱いね。熱も測っとこう。」


ピピピピッピピピピッ

「あら。38.9か。高いね。ダルい?」

「頭痛い…のと気持ち悪い…」

…怖い…こうくんなのに怖い。

「酸素回ってないかな。愛純は鼻のほうがいいんだよね。鼻腔にしよっか。持ってきてもらっていい?宮澤さん。」

「分かりました。あとは必要なものありますか?」

寒い…ガタガタ

「震えてんね。寒いかな。暖房入れようか。一応毛布と湯たんぽお願いしてもいいかな。まだ熱上がりそうだし。」

「分かりました。」

こうくん察してくれた…良かった。暖かくなる…

あれ…目の前が…

「おい!愛純!愛純!起きろ!…」

こうくんのその声で私の意識は途絶えた。



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