part-time lover
第2話


『お久しぶり。急で申し訳ないんだけど、今夜って時間あったりするかな』


彼から2回目のお誘いが来たのは、まだ暑さの厳しい9月なかばのことだった。

お礼のメールの返信からは音沙汰がなく、まあそんなものと流していたので、突然の連絡に少し心踊る自分がいることに気づいた。

都合よく今日は金曜にも関わらず飲み会の予定もなかったので、ここは素直に乗ってみることにしよう。


『はい、今日は特に予定ありません』


数分後、この間と同じ時間に同じ場所でと味気ない返信が来た。

今日は会議があるから一度家に帰る余裕はなさそうだけど、どうにかごまかせるか。

と、退社後のプランを数分で考えながら思わず口角が上がってしまう。

別に彼氏とのデートでもないのに、変なの。

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