一途な執事と甘いティータイム
ティータイムには、甘いお菓子を



私たちのカンケイって?

と疑問を抱いてしまうほど何も変わらない朝。




「菓乃お嬢様、朝食のご準備ができました」



「ちょっと、部屋に入る時はノックしてってば」



「何か問題でもありました?」



「大ありだよ」




もし着替えている途中とかだったらどうするの?



毎回なんとか制服に着替え終わっているからいいんだけど、万が一っていうものがあるじゃん?




「さぁ、朝食が覚めないうちに急ぎましょう」



「……」




有嶋に何を言っても意味が無いことはわかっている。



だから、私ももう何も言わない。




「あ、忘れ物です、お嬢様」



「忘れ物?……っ」




何も変わらない、はずだったのに
時折有嶋は不意をついてキスをしてくるようになった。



おでこだったり、頬だったり……

何だかとてももどかしい。




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