アナタと、キスと、銃声と。
甘い日
「というわけで、翔平と2人で残りの夏休み別荘で過ごせ」
「…というわけでの意味がわかんない」
事件から、3日。
病院から退院していいと言われ、家に帰った途端にお父さんに呼び出された。
口を開けば、そういうこと。
翔平ちゃんと2人とか…。
夜の一件から、どうしても翔平ちゃんと話すのも恥ずかしい。
ずっと病室にいてくれたり、お世話をしてくれてたりしたけど素っ気ない態度を取ってしまう。
それなのに…。
「だから、ここにいるのはまだ危ない。エアコンも直ってない。俺は着いていけない。なら翔平と一緒に行った方がいいだろ、ここにいるよりお前のストレス的にもいいだろうしな」
「…翔平ちゃんとは、その……」
「嫌なんですか?」
わたしの右側に座って、一緒に話を聞いていた翔平ちゃんが尋ねる。
いや、そんな可愛い困り顔でわたしを見ないでよおお…。