いきなり婚─目覚めたら人の妻?!─
結婚記念日は修羅場の予感?
土曜日の朝、私は駅前で待ち合わせた池崎課長に連れられ新居にお邪魔した。
暖かみのある煉瓦色の外壁がとてもお洒落な、小さな庭のある2階建ての一軒家だ。
無駄に広すぎる田舎の家に比べると小ぢんまりとしているけれど、都会のマイホームとしては建物も敷地面積もなかなかの大きさだと思う。
その外観だけで、住んでいる家族の幸せぶりがじゅうぶん伝わって来そうだと思いながら、案内されたリビングに足を踏み入れた瞬間、あまりの衝撃で心臓が止まりそうになった。
「はじめまして、池崎の妻の未来です。夫がいつもお世話になっております」
私に挨拶をして丁寧に頭を下げた池崎課長の奥さんは、安藤部長と一緒にいたあの人だった。
「はじめまして……小柴です……。こちらこそ池崎課長には大変お世話になっております……」
私もなんとか挨拶をしたけれど、一体何がどうなっているのかと頭の中がパニックを起こしている。
安藤部長は親友の池崎課長の奥さんと不倫しているって言うこと……?
だとしたら、池崎課長が知らないのも当然だ。
池崎課長は愛する奥さんと、信頼している親友の安藤部長に騙されているのだと思うといたたまれない。
だけど私が余計なことを言ってしまったら、池崎課長の大切な家庭を壊してしまう。
暖かみのある煉瓦色の外壁がとてもお洒落な、小さな庭のある2階建ての一軒家だ。
無駄に広すぎる田舎の家に比べると小ぢんまりとしているけれど、都会のマイホームとしては建物も敷地面積もなかなかの大きさだと思う。
その外観だけで、住んでいる家族の幸せぶりがじゅうぶん伝わって来そうだと思いながら、案内されたリビングに足を踏み入れた瞬間、あまりの衝撃で心臓が止まりそうになった。
「はじめまして、池崎の妻の未来です。夫がいつもお世話になっております」
私に挨拶をして丁寧に頭を下げた池崎課長の奥さんは、安藤部長と一緒にいたあの人だった。
「はじめまして……小柴です……。こちらこそ池崎課長には大変お世話になっております……」
私もなんとか挨拶をしたけれど、一体何がどうなっているのかと頭の中がパニックを起こしている。
安藤部長は親友の池崎課長の奥さんと不倫しているって言うこと……?
だとしたら、池崎課長が知らないのも当然だ。
池崎課長は愛する奥さんと、信頼している親友の安藤部長に騙されているのだと思うといたたまれない。
だけど私が余計なことを言ってしまったら、池崎課長の大切な家庭を壊してしまう。