皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした

先に死なない

【フィンリューク】



アリスの誘拐は、やはりバルジャの仕業だった。



黙ってるわけには行かなくなった。



やられっぱなしは、俺も父上も性に合わない。



「城に戦力を残しておかなければならないが、レオ、お前に任せていいか？」

「はい、陛下。二つの騎士団を連れていくのであれば、王国騎士団をこちらに呼ぶことは可能かどうか…兄上、どうかな？」



頑張ってくれているレオが、成長を感じさせる。



俺と父上はバルジャへ行く。



城を手薄にしては、前のようにアリスや母上が狙われてしまうのだ。



「いっそ、王城に避難してもらうと言うのはいかがかと」

「それはいい考えだ。城に残した騎士団を、王城に向かわせれば済む話。レオも叔父上が一緒ならば心強いだろう？叔父上、どうでしょう」




連日の会議。



もう、前のようなヘマはしない。



全てが終われば、ハネムーンにも行けるし、レオの結婚式の話も進められる。