小鳥遊家の屋敷はいつ来ても気が引ける。通された応接間で真帆はそわそわとしながら大叔父を待っていた。
 母は小さい頃に可愛がってもらっていたらしく"おじさん、おじさん"と気軽に話をするが真帆の大叔父にあたる小鳥遊義雄(たかなしよしお)は真帆にとっては大企業の上に立つえらい人で少し近寄りがたい存在だ。親戚付き合いが再開してからは"真帆、真帆"と可愛がってくれたが、それでも二人きりで会うのは初めてかもしれない。
 やはり母に一緒に来てもらえばよかったとキョロキョロと部屋を見回しているとドアが開いて義雄が入ってきた。