やっぱりあなたと ～クールな上司は強がりな部下を溺愛する～

テリトリー

「お疲れ様でした。」
「お疲れ。」
和哉は莉緒をアパートまで送ってくれた。
莉緒はアパートの前で和哉に頭を下げる。
「今日は休め」
「いえ。出勤します。」
「だめだ。休め。」
「無理です。」
和哉は結局朝まで作業していた莉緒に休むように言うが莉緒は全く聞こうとしない。
「はぁ・・・。」
和哉は車から降りると自分のウインドブレーカーを着ている莉緒の前に立った。

急に近くへ来た和哉に莉緒は少し体を後ろへひいた。

「お前、その恰好は反則だな」
「え？」
身長の高い和哉のウインドブレーカーは莉緒にはワンピース状態になる。
「あのな」
和哉はかがんで莉緒に目線をあわせた。