俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
嫉妬深い彼

嫉妬深い彼





 障子越しに降り注ぐ柔らかな陽の光と、庭から聞こえる鳥の声に、朝が来たんだと気づく。

 私は、ふわぁーとあくびをしながら目を開いた。

 ぼんやりと瞼を上げる。
 視界に映ったのは、畳の上に敷かれた布団と見慣れた砂壁。
 そして障子がはめこまれた窓。

 いつもと変わらない朝だけど、かすかな違和感を覚えた。

 布団に横になったまま視線を移動させる。
 見えてきたのは和机とその上にあるパソコン。

 あんなパソコンは私の部屋にはない。
 それに、枕の感触もいつもと違う気がする。

 不思議に思って自分の首元を見下ろすと、そこにあったのは枕ではなく、たくましい腕。

 え……。なにこれ。

 驚きに身を固くした私の体を、後ろからのびてきたもう一本の腕が緩く抱きしめる。

「おはよう」

 すこし掠れた低い声が耳元で響いた。

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