隣のキケンな王子様!

*……いい?


----------☆



「寒くない?」


「……うん」


「てか、ちょっと蒸し暑いな」


「……うん」



郁己くんは、あたしから少し離れた同じベッドの上に腰掛けた。



「そうやってると、みのむしみてぇ」



シャワー前にコンタクトをはずしてしまったあたしの視界は、ほぼ真っ暗だけど。


郁己くんの方では目が慣れてきたのか、あたしの恰好を見て笑ってるみたい。



「郁己くんだって、みのむしみたいだったじゃん」


「オレ?」


「……あたしがお泊りしちゃったとき」


「あー、由梨ちゃんに飛び蹴りくらったときか」


「あれは。浴衣が足にからまっちゃったから……」


「それにしても、由梨ちゃんの寝顔、可愛かったなぁ」



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