死にたがり屋の少女は暴走族と・・・Ⅰ
「未雨ちゃんは何が食べたい?」


食べたいものか…


「何があるの?」


「わたあめに、チョコバナナに、りんごあ…」


と喋っていた蒼弥の頭を璃羽都が殴った。


「いってぇ…璃羽都お前っ「お前はアホか!!まずはご飯からだろ?」


蒼弥はさっきからデザート?の話ばっかりだったので改めて璃羽都が話をした。


「じゃあ、焼き鳥食べたい…」


「じゃあ俺買ってくるから、蒼弥、絶対にここから離れるなよ?後、未雨も。」


と言って璃羽都は屋台に向かっていった。


「未雨ちゃん、夏祭りはどう?たのしい?」


「よくわかんない…けど、なんか良い。」


「そっか…そうなら良かった」


と笑っていう蒼弥。


蒼弥と璃羽都は一体、こんな私を生かして何がしたいのだろう。私を生かして置いても、璃羽都達にいい事なんてないのに…


でも…こんな気持ちになるのは初めて。これが楽しいって言うのかは分からない。


「良かった?」


「そう。未雨ちゃんが楽しそうだから。未雨ちゃんが楽しそうだと俺も嬉しいからな」


私が楽しそうだと…蒼弥が嬉しい?


「…変なの」


と言いながらも私の顔は少し緩んでいた気がする。


何で何だろう。なんでこの人たちといると落ち着くんだろうか。


私は何がしたいのだろうか。私でも…よくわからなくなってきちゃった…


と蒼弥と話していた時だった。


「買ってきたぞ。」


と璃羽都が両手に焼き鳥を持って戻ってきた。
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