好きだった同級生と再会した
　年末年始のお休みを利用して実家に里帰りした。

　都会のざわざわした空気に慣れてしまったからか田舎の空気はかなりのんびりと感じられる。そのせいか、今日はお昼近くまでだらだらと過ごしてしまった。

　大学卒業後に商社に就職した私は今年で二十八歳。時間はあっという間に流れていった。

　気づくと友人たちは皆結婚しており中には子供を持っている者までいる。

　私はというと慌ただしい毎日についていくのがやっとでとても恋愛どころではなかった。

　うちの会社、もしかするとブラックなのかな？

　うん、出会いがないのは会社のせいだ。

　などと思いながら遅めの朝食をとっていると、畑から戻ってきた母が声をかけてきた。

「まゆか、後でおつかいに行って来てくれない？」

　疑問系になっているけどこれは命令だ。

　断ることはできない。
　
　
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